所信
第42代理事長 脇本 泰志
はじめに
2021年、時代はまさに変遷期です。新型コロナウィルスを起因とするパンデミックはあらゆる形で旧来の価値観や在り方を変化させ、世界規模で社会的、経済的な危機を引き起こしました。2020年度はオリンピック等世界的なイベントの準備がされていましたが、それらがすべて中止・延期となり、緊急事態宣言の発令と共に経済活動が一時的に停止するという世界史に残るだろう1年となりました。これらの影響はいまなお、私たちの生活に大きな影響を与えています。
青年会議所もまた、その活動に大きな影響を受け、組織としての在り方が変化し、集会等の活動・運動が制限された環境の中で活動・運動の継続という難しい決断を迫られました。戦後の混沌とした時代背景の中、志高い青年が集い始まった青年会議所は今まさに社会的、経済的混沌の今この時代に、地域の発展を牽引するリーダーを育成するために必要な組織だと考えます。
一般社団法人豊明青年会議所41年の歴史を継承し、より良い活動・運動を実践できるよう、時代や社会的背景に合わせて手法を探求し、変化に柔軟な組織になるべく組織強化を図る一年としてまいります。
新たな時代における青年会議所の存在意義
一般社団法人豊明青年会議所が創立した41年前から考えると地域環境、生活様式は変化しました。42年目を迎える2021年度は新型コロナウィルス蔓延によって、afterコロナ、withコロナといわれるようになり、政治、経済、教育、福祉等あらゆる分野において今までよりも柔軟な変化対応が必要になりました。青年会議所の活動・運動においても、持続的に続けるためには、従来のやり方、考え方を根本的に変化させ、対応する必要があります。
明るい豊かな社会の実現という目標は今まで以上に重要になったと考えます。この目標を達成するためには我々JAYCEEが率先して行動する必要があります。独立自尊の精神を大切にし、その精神を継承したJAYCEEが今何をなすべきかを考え能動的に行動するからこそ目標達成に向けた活動・運動を継続できるのです。
なぜならば青年会議所は、課題を掘り下げ、解決を目指し続けてきたこと、自身が青年経済人としての自覚をもち、個々の能力を高め成長を目指し、地域を牽引するリーダーを育成することができる団体だからです。同じ志を共にした会員一人ひとりと共に明るい豊かな社会実現のため、地域の皆様と手を携え、時流に合わせた活動・運動を展開してまいります。
組織の新陳代謝を高める会員拡大
会員拡大は一般社団法人豊明青年会議所の重要な運動のひとつです。青年会議所が目指す明るい豊かな社会は、創造性豊かな同志が一体となって活動・運動することで実現に近づきます。
一人では限界があることでも、青年会議所で学んだ同志たちと共に社会や地域の課題に対して知識や能力を活かすことができれば必ず明るい豊かな社会が実現すると信じます。より多くの課題をいち早く解決していくためにも会員数は必要であり、その様々な会員のもつ知識や能力が必要になります。
2021年度は会員全員が会員拡大を自分事と捉え積極的に行動・実践していけるよう必要な情報、手法を共有し、拡大活動を行うためのきっかけを作ります。
また、昨今で課題となっている青年会議所会員の在籍年数の短さを解決するため、若い世代の会員拡大に力を入れ、併せて女性の会員拡大にも積極的に挑戦します。それにより、能動的に活動する仲間の輪が広がり、年齢差や性差を超えた発想力が増し、新陳代謝を高めることができます。
会員拡大活動を通して青年会議所活動・運動の意義を見直し、効果的な拡大活動を実践することで、歴の長いメンバーにおいてはより良い運動発信ができるよう、そして歴の浅いメンバーや新入会員においても即活動・運動に意欲的に参画できるように導いてまいります。
変化に柔軟に対応できる組織づくり
社会の変化への対応、そして人材の育成への取組をスムーズに行っていくためには、組織体制の強化は重要です。近年の各地青年会議所で起きている会員数減少、総会・例会の出席率の低下等の課題は一般社団法人豊明青年会議所においても同様です。組織の在り方、組織運営の在り方を見つめ直しながら必要があれば慣習にとらわれず時代に即した活動・運動を続けていく必要があります。そのために、青年会議所で起こっている様々な課題解決に向けて検証し、改善してまいります。2021年度は、必要なルールとなる定款・諸規定を会員全員にわかりやすく伝え、一つ一つの条文の意味を紐解き、考えながら一部を時代に合わせ改定することも視野に入れて、よりわかりやすく、より活動しやすく、変化に柔軟に対応できる組織にします。
そして、青年会議所のメンバー一人ひとりが各例会の目的を理解し、一丸となって活動・運動に取り組むためには、当事者意識を持つことが大切です。そのために、会員全員に例会の背景目的を明確に伝え、例会に参加する意欲が高まるような発信を行うことで参加率を上げ、例会を通じた組織力強化に努めます。
JC活動への積極的な参加推進
JC活動には日本青年会議所や愛知ブロック協議会をはじめとした様々な会議があります。それらに参加することで、青年会議所のスケールを知ることができます。スケールを知ることで刺激を受け、意欲を高めJC活動に対して積極的となり、JAYCEEとして成長につながると考えます。
会員に様々な会議の情報を提供し、参加して得た知識や魅力を会員に伝え、JC活動・運動へ積極的に参加できるよう推進してまいります。
また、一般社団法人豊明青年会議所がどのような団体で、何を目的に運動しているかをホームページやSNSを通して市民に発信します。
思いやりのある青少年育成
先進諸国でどの国も経験したことのない人口減少社会を迎える日本において、生産年齢人口の減少という課題は豊明市においても例外ではありません。人口が減少しているこれからの社会は多種多様な人財が活躍できるようにならなければ持続可能な社会にはなりません。その為にはこれからの未来を担う子ども達が、年齢や性別、健常者も障害者も越えて、様々な個性やハンディキャップを持つ人たちに対して思いやりを持ち協働できるようになることが大切だと考えます。
2021年度は子ども達が、自らの心身を強くし、挑戦することで他者に寛容となり、今後の社会経済の担い手として逞しく成長することを促すような取り組みを実施致します。また、心身の強さを身に付けることだけでなく、様々な個性や社会的マイノリティーとふれあい知る事で、他者を許容し、協力する中で発想力、創造力を豊かにし、他人の気持ちを慮り、それぞれの強みを活かしあえる環境づくりを行ってまいります。
結びに
先人たちが勇気と情熱をもって41年の歴史を紡いできた一般社団法人豊明青年会議所をより発展させ、個々の能力を高めていくため、青年として全力で行動し、ともに夢と理想の実現に向け歩んでいきましょう。目標を目指して行動することのみが未来を創ります。青年会議所は、40歳までの限られた時間を全力で活動し、挑戦することで自己成長、自己実現が叶う団体です。今の限界よりも一歩だけ歩みを進めることで、自らが理想とする未来を創ることができます。その学びの場が青年会議所であり、地域のリーダーである我々メンバーが率先して行動することが地域の発展につながります。2021年度を共にスタートするメンバー一人ひとりが思いやりを持って行動できる人財になれるよう歩んでまいります。
【2021年度 基本方針】
・組織の新陳代謝を高める会員拡大
・変化に柔軟に対応できる組織づくり
・JC活動への積極的な参加推進
・思いやりのある青少年育成
【一般社団法人豊明青年会議所 2021年度 スローガン】
組織を強く!志高く!